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世界 2018年 05 月号 [雑誌]

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標題の文章は、金井利之の「●「森友問題-「安倍事案」の泥沼公務員制度の公平・中立性の危機」(P.63~P.67)」からの引用です。この論考には、この間のモリカケ問題、防衛省日報問題等の前提をなすいくつかの事項についての指摘が簡潔にまとめられていますので、後ほどまとまって引用しようと思います。しかし、戦後の首相経験者には、官僚出身者(書評者が知っているだけでも、吉田茂、岸信介、池田勇人、佐藤栄作、宮澤喜一等々)がけっこう多いですから、国家公務員、「高級」官僚が自民党の「別動隊」といわれても、別に愕きはしません。ただ、このように思わされていること自体に大きな陥穽があることも明白です。社会党等の野党がだらしなかったからでしょうが、最近の安倍自民公明党の2/3議席確保の状況を見ていると、それでも、社会党等は良くやったのではないかと思えて来てしまいます。さらに反転して、60、70年代の「空気」と21世紀の「空気」とでは、これまた雲泥の差がありますから、その頃にどうにかすればどうにかなったのでは、という思いも消せません。あの60年代末期に高校生をやっていた書評者は、全くのノンポリでしたが、『共産党宣言』や『空想から科学へ』は当然のごとくで、岩波新書の大内兵衛著『マルクス・エンゲルス小伝』も、時実利彦著『脳の話』(岩波新書)と前後して、読んでいましたから。また、高校の倫理社会の授業でも、教科書は使わずに、1年を通して、「レーニン」と「フロイト」に関する教師の講義でした。「時代」だったのしょうか。トランプがシリアに攻撃を始めました。米英仏等(ロシアも当然含まれるでしょう)の傍若無人さには呆れてしまいます。結局、中東周辺の人々には何時になっても、平和は訪れません(イスラエルやサウジアラビア等もいますから)。また、「アメリカの男めかけ」たる安倍晋三は、当然のごとく、即支持です。安倍政権の「海賊版サイトへのアクセス遮断」の件で、日経Xtechに、その扱っているデータ等が如何にいい加減か等、批判記事がありましたので、下記します。既に、無料閲覧は終わっているかもしれませんが。○「日経 Xtech2018/04/15IT Report海賊版サイトブロッキング、被害額の推定根拠に疑義あり楠 正憲=国際大学GLOCOM」今月号(『世界2018年5月号』)も、興味深い論稿満載ですが、全てを紹介することは出来ません。「適当」に、順不同で、引用、コメントで、紹介します(下記に記載がないからといって、「興味深くない」「つまらない」ということでは、全くありません。たまたまの偶然です)。●「森友問題-「安倍事案」の泥沼対談森友学園問題の本質と深層寺脇研×青木理」(P.56~P.62)本対談は大変興味深い内容になっていますので、自ら全部読んでいただくのが良いです。引用も、全てはできません。各段落の題名を下記します。「問題の発端は復古イデオロギー」、「国会議員の劣化」、「浮足立つ霞が関」、「官僚から反撃はあるか」、「議院内閣制の根幹が崩れる」、「近代国家の姿を取り戻せ」この中から、「国会議員の劣化」の段落を全部と、「近代国家の姿を取り戻せ」の最後の部分を、引用します。「■国会議員の劣化青木現在は財務省の文書改ざんが最大問題になっているわけですが、防衛省のPKO日報隠蔽問題にせよ、文科省の加計学園問題にせよ、厚労省のずさんデータ問題にせよ、すべてに共通して垣間見えるのは、「一強」政権の無茶な政策や意向に右往左往する官僚たちの姿です。前川喜平氏は「面従腹背」と語っていましたが、それすら難しい状態になっているんでしょうか。その前川氏を招いた中学校の授業について、文科省が地元市教委に執拗な照会を行ったことが問題化しました。安倍首相に近い自民党の赤池参院議員と池田衆院議員の無茶な圧力を受け、唯々諾々と従ってしまったと。寺脇あの二人は、文科省の中で「イケイケコンビ」と呼ばれているそうですが、何かというと官僚を怒鳴りつけて恫喝するということが伝わってきます。私の官僚時代にはは国会議員から怒鳴られたことは一度もありません。威勢のいい人はいましたよ。でも、パワハラまがいの恫喝をする議員はいなかった。だからといって、今回、理不尽な議員の要求をそのまま行ったことについて、文科省に申し開きの余地はない。前川さんの言う「面従腹背」は、政治が「100やれ」と言うのをいかに70、50で止めるかという話です。私なんかは、無理な要求は知らん顔してやらない、ゼロ、ということもありましたが(笑)、今度の赤池氏・池田氏のケースでは、100やらされてしまった。森友問題で財務省は200くらいやってしまった。赤池氏・池田氏のケースは、経緯をつぶさにみると、最初は文科省側は「面従腹背」でやろうとしていたと思います。名古屋市の教育委員会に問い合わせて問題のないことを確認して、議員の側に言いに行った。それで終わりにするつもりだったのでしょう。しかしそれでは議員が納得せず、再質問をさせられることになって、その文言も一字一句まで介入されるわけです。これは官僚側の忖度というより政治の圧力ですけれども、しかし、そもそも文科省が調べる筋合いなどない。池田氏は問題になってから「地元の懸念を届けるのは当然の仕事」と言っていますが、そうであれば、あなたが名古屋市教育委員会に直接聞いてくださいと言えばよかった。官房長や局長は内閣人事局に生殺与奪を握られて浮足立っているから仕方ないにしても、担当課長は肝の据わった立派な人間です。その人が文科省の意思でやったと言わされているんだから、こんな馬鹿な話はないと思います。」(P.58~P.59)上の議員二人は、自民党の赤池誠章参院議員と池田佳隆衆院議員です。赤池議員は自民党文部科学部会長で、池田議員は同部会長代理を務めているようです。この赤池誠章という男は、安倍晋三並みに変な奴で、昔も、「ちびまる子ちゃん」関連で、文科省に「クレーム」を付けたことがあるようです。この自民党の文部科学部会もこんな奴が会長をやっているくらいですから、そのレベルは推して知るべし、でしょう。その記事の一部を引用します。とんでもないアナクロニズムな御仁です、まさに「安倍晋三」ですね。「「ちびまる子ちゃん」でも文科省に猛抗議 前川前次官の授業介入した自民・赤池議員の圧力体質AERA dot.西岡千史2018/03/22 14:09・・・・・赤池氏が問題視したのは、2015年12月に公開された映画『ちびまる子ちゃんイタリアから来た少年』。この作品の制作に文科省は、「国際教育に対する理解・普及を図る」目的で、東宝とタイアップしていた。作品紹介のホームページには馳浩文科相(当時)もメッセージを寄せ、映画を通じて「子供たちが世界に目を向けるきっかけとなることを期待しています」と述べている。内容で特に問題を感じる作品ではなさそうだが、赤池氏はポスターに掲載されたキャッチフレーズ「友達に国境はな~い!」に噛み付いた。赤池氏は同年12月3日の自身のブログで、このポスターを見た瞬間に≪思わず仰け反りそうになりました≫と批判を展開。理由は、≪国際社会とは国家間の国益を巡る戦いの場であり、地球市民、世界市民のコスモポリタンでは通用しない≫からだという。そして赤池氏は、前川氏の授業の件と同じように、文科省の担当者にキャッチフレーズを決めた経緯の説明を要求。担当者からは、東宝から複数のキャッチフレーズの提案があったなかで、最終的に文科省が選んだとの説明を受けた。納得がいかなかったのか、赤池氏は≪国家意識なき教育行政を執行させられたら、日本という国家はなくなってしま≫うとして、担当者に≪猛省を促しました≫と記している。赤池氏は日本会議国会議員懇談会のメンバーで、安倍政権では文部科学政務官に就いた経歴もある。2年以上前の出来事であるが、前川氏の授業への圧力と通じる姿勢に、ネット上では「戦前か!」「国際感覚が欠落している」などの批判が出ている。赤池氏の事務所に取材を申し込んだが、「現在、様々な問い合わせがあり、回答をするのが物理的に難しい」とのことだった。事務所から回答があり次第、紹介する。(AERA dot.編集部・西岡千史)」まさに「国会議員の劣化」でしょう。しかしこんな議員がよく当選しますよね、あまりの馬鹿馬鹿しさに開いた口が塞がりません。本誌からの引用を続けます。「■近代国家の姿を取り戻せ・・・・・寺脇潰れかかった幼稚園の経営者が政権に擦り寄ることで起死回生の一発を狙ったのでしょう。日本会議という足場を使って国会議員を動かし、ついに首相夫人という大物まで釣り上げて、自己資金も乏しいのに、国有地格安洗い下げを得て小学校の建設まであと一歩というところまで進んだ。問題が露見していなければ今ごろは二期生の入学式ですよ。そんな詐欺まがいの動きが、財務省の決裁文書の改ざんまで引き起こしたのですから、それくらい統治機構が浮足立っている危険性を意識するべきです。行政機関を「王様」の取り巻きが支配し、お取り巻きに「王様」の意向はこうだと言われたら道理を引っ込めて無理を通す。もはやこの国は一般の市民の皆さんが思っているような「普通の国」ではなくなっています。青木そうですね。なんの苦労もなく禅譲を受けた二世、三世の世襲議員が政権の座に君臨し、お側用人たちがその威光を笠に着て放埓な振る舞いを繰り返す。一方、苦学して最高学府を卒業した官僚がそれに忠誠を尽くし、しかも最後は責任をすべて押しつけられて捨てられる。まるで封建時代のような前近代性です。」(P.62)「もはやこの国は一般の市民の皆さんが思っているような「普通の国」ではなくなっています」「まるで封建時代のような前近代性です」全くその通りです。日本国民も含めて、「彼らは何も学ばず、何も忘れず」ですね。「普通の国」というのは、難しい問題を含んでいます、その昔、「戦争のできる国」を「普通の国」と言った御仁もいたような、誰でしたか?●「森友問題-「安倍事案」の泥沼公務員制度の公平・中立性の危機金井利之」(P.63~P.67)この論考も啓発的です。中で、この国の政府がどうしてこのように社会を破壊して来たのか、何故安倍晋三が出てきたのか、等について、その根本を3点にまとめていますので、それを引用します。政治主導(官邸主導)と小選挙区制の導入と、規制緩和、の3点のようです。一点、漢字の注釈です。「容喙」は、読みは「ようかい」で、意味は、「当事者でないものが横あいから差し出口をすること。口ばしをいれること。容嘴(ようし)」(CASIO電子辞書の「精選版日本国語大辞典」より)。書評者自身、読み・意味とも不明瞭でしたので。「■政治の容喙と行政の公平・中立性の溶解1990年代前半までは、自民党一党支配体制の下で党派的に偏向していた日本官僚制であるが、それでもなお、行政の公平・中立性への努力もなされていた。しかし、199年代以降、こうした公平・中立性は構造的に侵食され、政治の容喙が正当化されるようになってきた。それが、第一に「内閣主導」「官邸主導」の掛け声である。確かに、民意を反映した内閣の意向を官僚制が聴かないのは問題である。しかし、実態としては、上記の通り、日本官僚制は政権与党=自民党に配慮してきた。「政治/官僚主導」論は、単に与党に基盤のない橋下/小泉首相と与党との権力抗争における標語に過ぎなかった。ところが、これが勘違いされ、与党政治化が行政に容喙することは正しいことである、という間違った発想がまかり通ってしまったのである。与党政治家に対して官僚が公平・中立性を守ることすら、「官僚主導」として批判をされたのである。第二に、選挙制度改革の帰結である。小選挙区制度を中心とする選挙制度改革は、与党議員における党首のリーダーシップを強化した。中選挙区時代であれば、与党政治家は自力で当選し、自力で与党政調部会などにおいて頭角を現すことができた。しかし、小選挙区制度のもとでは、党首に忠誠を誓って、党首またはその側近に認めてもらわなければ出世できない。こうして、党首・側近の意を忖度し、彼らの歓心を買おうとして、様々な要望・圧力・関与活動をする。国会でも党首を讃えるような質問をし、行政に対しては党首などの威や名前を借りて、容喙するようになる。第三に、「規制改革」の掛け声である。現場・出先のノンキャリアの公平・中立性を支えるのは、本省キャリア官僚が定めるルールである。ルールは一般的に定立されるので、与党政治家や圧力団体の個別要望をはねつけることができる。しかし、こうした一般的取扱を定めたルールそのものを、過剰・不要な規則として撤廃・緩和するのが規制改革である。また、ルール本体を廃止できなくても、個別の例外取扱を認めるのも、規制改革である。例えば、加計学園問題で登場した国家戦略特区などである。ルールが甘くなれば、公平・中立性は維持しにくくなる。」(P.65~P.66)このモリカケ問題については、下記も参照ください。片山善博の論稿はだいたいが明晰で、分かりやすく書かれています(時々、法律論では、書評者には、ついていけない部分もあったりしますが)。●「森友問題-「安倍事案」の泥沼連載102特別編片山善博の「日本を診る」財務省の決裁文書改ざんから見えてくる民主主義の危機」(P.50~P.55)●「安倍経済政策を全面否定する--円安をひきおこしたものは何か伊東光晴」(P.78~P.88)伊東光晴は、今年で91歳になる(なった)ようですが、まだまだ元気のようです。良いことです、安倍晋三に批判的な人が長生きするのは。最後の第4節を全文引用します。書評者には「経済」を分かりやすく解説する能力はありませんので。「4安倍政権は何を行ったのか安倍政権が生まれてから5年、安倍政権が行なったことは何だったのか。それは、実行したことで、言ったことではない。為替を円安に誘導し、輸出景気をつくりだしたのは、年金基金の運用という、旧厚生省所管の独立法人のなせるわざであった。株価を引き上げたのは、外人買い、ついで年金基金の日本株購入。日銀の投資信託購入も関係がある。ただし日経平均水準は、今、ようやく1992年8月の水準を回復したにすぎない。日銀の政策は、超低金利をもたらし「流動性のワナ」をつくりだしている。他方財務省の予算編成を低金利によって助けている。もし、金利が1%上がったならば、国債の利子支払いが10兆円ふえ、たちまち予算編成が難しくなる。それの時期はアメリカ連銀の政策転換-利上げにつれて、近づいている。財務省法人企業統計(2017年9月1日発表)によると、2016年度、企業の内部留保は406兆2,348億円である。これを2012年度末の利益剰余金、304兆余と比べると、4年間で100兆円増えたことになる。にもかかわらず--財政赤字が大幅に続く中--減税を行ったのが安倍政権である。安倍政権発足前に、40%近かった法人実効税率は、2015年度には34.6%から32.1%に引き下げられ、2016年度にはさらに引下げられ、29%台まで低下している。そして2018年度も20.7%に下がる予定であるという。このことが、何よりも安倍政権の性質を示している。親財界、反国民である。日本の財政赤字の原因は、1990年代につくられた。その分析と追求は、本論文の範囲をこえる。ただ、言えることは次のことである。国鉄民営化・電々民営化によって生れた株式を売ることによって歴代の内閣は過去の財産を食い潰してきた。食い潰す財産が無くなったとき、過去ではなく未来を食い潰しはじめた。その典型が国債を発行し続ける安倍政権である。見通しがあってのことではない。不確実な成長による増収に期待したのである。だが経済成長は実現しなかった。日本経済の現状は「わるくはない」。だが好況感は滲透しない。日の光が斜めから当たっているのでる。暖かい東南角地には輸出景気の大企業が位置し、寒い東北角地には、非正規の労働者たちがいる。文字どおり、斜陽経済なのである。流動性のワナにはまった斜陽経済である。」(P.88)「過去ではなく未来を食い潰しはじめ」ていますから、安倍晋三なんかに「少子化対策」なんてできるはずがありません。そんなことどうでも良いのです、創価学会・公明党と同じ、「現生ご利益」のみですから。今月号の特集「”KAROSHI”を過去の言葉に」の、以下の論稿は、それぞれ力作で、啓発的です。自分で読んでいただきたく。●「裁量労働制を問い直せ上西充子」(P.90~P.97)●「どうなる「働き方改革」澤路毅彦」(P.98~P.106)●「未和過労に奪われた31歳NHK記者の未来尾崎孝史」(P.107~P.119)中で、一点。澤路毅彦の論稿にも取り上げられていますが、「同一労働同一賃金」についてです。以前、どこかのAmazon書評でも書きましたが、安倍晋三が唱えている「同一労働同一賃金」なんて、「正社員」の賃金を「非正規社員」並の賃金に引下げるためのお題目だ、みたいなことを書きましたが、やはりそうでした。下記の朝日新聞の記事を参照ください。「朝日新聞デジタル正社員の待遇下げ、格差是正日本郵政が異例の手当廃止土屋亮2018年4月13日05時24分(今春闘で決まった内容)日本郵政グループは正社員だけに支給していた手当を大幅に見直した日本郵政グループが、正社員のうち約5千人の住居手当を今年10月に廃止することがわかった。この手当は正社員にだけ支給されていて、非正社員との待遇格差が縮まることになる。「同一労働同一賃金」を目指す動きは広がりつつあるが、正社員の待遇を下げて格差の是正を図るのは異例だ。・・・・」「正社員の待遇を下げて格差の是正を図るのは異例だ」なんて書いていますが、「異例」でも何でもありません、これが安倍晋三一味が画策している「政策」そのものです。朝日新聞記者の勉強不足をさらけ出しているだけです。●「神を捨て、神になった男確定死刑囚・袴田巌連載第15回「死刑は廃止しているんですね。神の国、儀式においては」青柳雄介」(P.150~P.153)「証拠にも基づかないで誤魔化しと、インチキを朗して現状維持に勤めようとする人間は、自らその将来を否定するもので到底好感を持てない愚か者である。右のような者に対し、私は一歩も精神的にも敗退してはならないのだ。我弁護団の正当な主張にも答えられないインチキ判決は許されてはならない。人生というやつは弱い者いじめが好きでたまらないのである。こっちが弱みを見せたり、ちらっと弱音を吹くと一生いじめ抜かれることになる。近くで強い者が笑っている代りに、弱い連中がいじめられるのだ。そのかわり強気に出て勝負に勝つと人生は卑屈なくらい微笑んでくれるようになる、(中略)もはや当局者の誤魔化しやインチキは絶対に許されないのだ。その結果は勝訴以外に有り得ないのだ。(1976年9月1日、支援者宛て書簡より)」(P.150)小特集「キング以後の公民権運動」として、下記の下記の3本(+1本)の論稿があります。それぞれ興味深い内容ですので、ご一読を勧めます。●「刑罰国家とブラック・ライブズ・マター運動藤永康政」(P.162~P,168)●「「マイノリティ優遇」論の時代南川文里」(P.169~P.175)●「トランプの時代の新しい女性運動兼子歩」(P.176~P.183)(+1本)は、吉見俊哉の連載の論稿です。頁的にも続いていますし、内容的にも「続いて」いると思います。●「トランプのアメリカに住む連載第4回性と銃の多角形吉見俊哉」(P.184~P.197)中で、兼子歩の論稿に一言。アメリカの「新しい女性運動」の現状についての知識は多少増えますが、相変わらずの「自分探し」には、若干「辟易」気味です。どうして。「子ども」が出て来ないのでしょうか、何故、「現生ご利益」ばかりなのでしょうか。「未来に対する責任」は要らないのでしょうか。「未来を食い潰しはじめ」ている安倍晋三と一緒とは言いませんが、何か似たものを感じてしまいます。朝鮮半島、在日朝鮮人、朝鮮学校等に関する論稿が3本ほどありますが、どれも啓発的です、これもご一読を。●「朝鮮半島の非核化と文在寅政権の戦略文政仁」(P.122~P.132)●「朝鮮学校差別の見取図--その遠景と近景田中宏」(P.133~P.141)●「経済制裁と在日朝鮮人李春煕」(P.142~P.149)●「それぞれの出ウチナー記海を越えるアイデンティティー連載第8回本土に注がれた眼差し三山喬」(P.257~P.268)沖縄の人々の、「本土」の日本人に対する、突き刺さるような言葉が出て来ますので、いくつか紹介します。まぁ、あの「安倍晋三一味」の人々には、意味を理解できない言葉かも知れません。彼らは沖縄の歴史を学んでいませんし、学ぼうという意欲も無いようですから。「■「コナの奇人」嘉数箸次(かかずはしじ)・・・・・県人会(ハワイの沖縄県人会書評者注)の宴席で難詰されたときの言葉を、大田(大田昌秀書評者注)はこう記している。≪人間が人間であるためには、自分の帰属先は、自分で決めるべきだ。それにもかかわらず沖縄では、日米両政府が人々の頭越しに勝手に決めるのを黙って見ているのではないか。牛馬のような動物だったら、その所有主について誰が勝手に決めてもしようがないかもしれない。だが人間は牛馬とちがう(略)沖縄人がそのような事態に如何なる抵抗もせずに、平気で黙認するなら、情けないかぎりだ。ハワイには、命を賭けてもそのような在り様を阻止する者が一人はいることを知ってほしい≫86歳の老移民(嘉数箸次書評者注)は、こんな調子で大田を責め立てたのだ。」(P.263)「■沖縄独立論への複眼的視点・・・・・佐藤優との対談本『沖縄は未来をどう生きるか』の中で、大田は初対面の嘉数箸次から突きつけられた言葉を、はるか後年にようやく認めたことを明かしている。≪嘉数の予言によれば、日本復帰後の沖縄の未来は、日米両軍隊の共同管理下に置かれたも同然の、軍事的植民地とという最悪の事態に陥るに違いない、とのことでした。それを聞いて、私はとても憂鬱になり、すっかり参ってしまいました≫≪ハワイから帰った後、私はずっと、嘉数の言葉を反芻せずにはおれませんでした。遺憾ながら、復帰後30年余の沖縄の現状は、まさしく嘉数が予言したとおりになりつつあるのではないか、と懸念しています(略)今さらのように苦い思いで嘉数の苦言を思い出しているのです≫・・・・・」(P.268)上記以外にも、興味深い論稿はあります。いくつか下記します。●「バングラデシュから見たロヒンギャ問題日下部尚徳」(P.198~P.207)●「新連載映像世界の冒険者たち第1回『資本論』を映画にする--アレクサンドル・クルーゲ四方田犬彦」(P.208~P.217)●「インタビュー『女は二度決断する』愛する家族をレイシストに奪われた女性の「選択」の物語ファティ・アキン監督に聞く聞き手=中村一成」(P.218~P.224)●「闇を言葉にする南京への旅から北原みのり」(P.226~P.233)
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